天気の良い夏のある日、母親に公園に連れてきてもらった私はブランコでひとり遊んでいました。
ブランコに乗るとき、ふつう肩から上の高さくらいの所を持って漕ぎますね。
そうそう、こんな感じ。 いい笑顔! |
おっちゃんも合ってるけど・・・ どうした、話聞こうか? |
はい、君は違うね。 |
だからそういうことじゃないって。 凄いけど。 |
ふつうに漕ぐことに飽きた私は、ふと考えました。
「座る部分の鎖の付け根のところを持って漕いでみたらどうだろう」
どうしてそんなこと思ったのか。
子供って怖いですね。自分のことだけど怖い。
しかし、その時の私には、ちょっとしたスリルを味わうとてもいいアイデアのように思えました。
倒れそうになったらすぐ上を持てばいい。そんなの簡単。そう思いました。
そして、
勢いよく前に漕いだ結果、後ろにくりんとひっくり返って後頭部を地面に強打。
びっくりして駆け寄る母親。
木陰で介抱される私。
その辺の記憶は曖昧です。
どの公園だったか、どんなブランコだったかも全然覚えていません。
が、ブランコの椅子の付け根を持って漕いでみようということが頭に浮かび、それをやって後頭部を強打したという記憶だけははっきりしています。
何か試みて失敗したり、
自分の考えの浅はかさを実感したりするとき、
必ず、その時の愚かな自分が思い浮かぶのです。
もはやトラウマですね。
みなさんには、そんな思い出はありますか?