そばアレルギー|香珈房Blog     

2015年5月23日土曜日

そばアレルギー

わたしはそばアレルギーでした。
物心つくまえに症状が出て、それ以来一度もそばを食したことがありません。
好きなものが食べられない方はつらいこともあるんだろうなと思うのですが、わたしはそばの味を全く覚えていないので、食べられなくても全然問題ありませんでした。
しかも、そばアレルギーは少量で命に係わる場合もあるので今後は絶対食べるなとお医者さんにも言われている、と親に教え込まれてきたので「アレルギーは大人になったら治ることもあるっていうし、一口だけ食べてみようかなー」ってのも恐ろしくてできませんでした。あたりまえだけど。

そんななか最近、血液検査でアレルギーも検査できるということを知り、やってみることに。
つい先日、その結果がでました。

すると・・・なんと!

治ってるじゃないですか、そばアレルギー!

用紙を受け取り、先生は数値出てる花粉アレルギーについて話し始めたのですが、そばの項目を凝視する私の耳には全然入ってこない。思わず話の途中で遮って聞いてしまいました。
「これは・・・そばアレルギーじゃないってことですよね!」
「え?そっち?」
「そっちです。小さいころに出たのでずっと気になってたんです。これ、そういうことですよねっ」
「うーん、そっちかぁ。まぁ、この検査ではそういうことですねぇ」

ん?なんだ、この煮え切らない感じは。
不思議に思いつつ他の気になる項目に目を留めた私はあれ?と思う。

「先生、私猫アレルギーなんですけど、これも反応出てませんね?」
「皮膚には反応しなくても、他で反応することもありますから・・・お薬でも、薬の成分そのものは問題なくて、それを包んでるものに反応する場合もありますので、そばももしかしたら他のものに反応することがあるかも・・・」
「えー、先生が科学的に出た結果信頼出来ないんじゃあどうしようもないじゃないですか。折角そば食べられると思ったのにー」
「うーん、でも今の科学でもわからないこと結構多いんですよ・・・」

ちょっと意地悪で突っ込んでみただけなんですけど、先生謙遜。

「そうなんですね。ところで先生、この辺でおいしい蕎麦屋さん知りませんか?」

人の話を聞いとるのかって感じですが、先生はその後も真摯に対応してくださいました。最後にくれぐれも近くに病院のない田舎の山奥で食べないよう念を押され、結局アレルギー検査で陰性とされたものの、「一口だけ」に対する恐怖心もいまいち払拭できず、未だそばは口にしておりません。

でも困ったことに今回の検査のおかげで、
「そばアレルギーなんです」
ときっぱり言えなくなってしまった・・・。

「私、そばは食べないんです・・・。あ、いや、アレルギーではないんですよ。なんか検査では大丈夫みたいなんですけど・・・先生が太鼓判押してくんないっていうか・・・昔アレルギー反応出たことがあって、それから一度も口にしてないもんですから・・・」

ちゃんと説明しようと思うと、かなり面倒くさいことになる。

問診票のアレルギーの項目にも書いた方がいいのか全く書く必要ないのか、その都度考えちゃうんだろうな。

いっそ、アレルギーって結果だったほうが楽だったのかも。